逆厚別ダッシュ
日本各地にはいくつかの主に乗り換えや着席を目的として駅内又は付近の別路線の駅まで高速歩行を行う俗に言う
「(駅名)*1ダッシュ」がある。
ここ北海道にもかつて、厚別ダッシュなるものが存在した。
内容としては下り急行はまなすを新札幌で下車し、1km強の距離にある厚別駅に移動、旭川行の普通列車*2に乗車するものである。
この旭川行列車は札幌駅を6時丁度に発車するため、普通に札幌まではまなすを利用すると札幌到着は6時6分であるためどうやっても間に合わない。
話はそれで終われば良いのだが、普通列車のみで稚内まで行くとなるとこの列車を使わない限り当日中に稚内までたどり着けないのである。
定石なら1460円を追加で支払い、札幌6時半発のスーパーカムイ2号を利用し、岩見沢で通過待ちを行う当列車に乗り継ぐ、のだが。
出来るだけ追加料金を払いたくないと考えるのが人の常、誰が考案したのかこの厚別ダッシュが誕生したのである。
はまなす新札幌駅着は5時55分、旭川行厚別駅発は6時13分と18分の差があり新札幌駅から厚別駅までは15分*3とまぁ、早歩きなら間に合うんじゃないか?と思われる距離である。
実際には新札幌駅が商業施設やバスターミナルを併設し入り組んでることから下調べ無しにはロスなく駅から出ることも困難であり、新札幌から厚別までの道すがらで交差点を三回渡る*4必要がある。厚別駅でも跨線橋を渡り、対岸の島ホームに渡る必要がある。
冬場は路面状況もさることながらはまなす自体も数分遅延することが多く、タクシーを利用するか、それなりのスノーブーツと雪道の足取りを身に付けてないとほぼ不可能と言われていた。*5
さて、タイトルにもある「逆厚別ダッシュ*6」とは函館本線の札幌方面行の列車を厚別駅で下車し新札幌へ徒歩で向かい、函館行のスーパー北斗2号(以下2D)に乗車するものである。
この2D、平成28年度のダイヤ改正で札幌出発時刻が6時丁度と早まり、札幌圏では停車駅周辺に宿泊する又は手稲からの普通列車を利用する以外では乗車できないのである。
……のだが、始発である江別5時39分発の普通列車*7を利用し厚別駅で下車、新札幌駅まで移動することによりギリギリ間に合うと言うものである。当列車の厚別駅着は5時52分、2D新札幌発は6時8分であるため約16分と従来の厚別ダッシュ以上に過酷だがこれまた間に合わなくもない時間なのである。
全くもってオススメ出来るものでは無いですが森林公園~江別にご住まい又はご宿泊の方、試してみては如何でしょうか?*8*9
最後にものすっごいどうでも良いですが厚別駅の電報略号、アヘなんですよね。アヘ。でも道内に絞るとカオの略号持つ駅既に廃駅なんですよね。